会長挨拶
第64回日本臨床細胞学会総会・春期大会の会長を拝命してのご挨拶
第64回日本臨床細胞学会総会春期大会
会長 藤井 多久磨
藤田医科大学 医学部婦人科学講座 主任教授
藤田医科大学岡崎医療センター 副院長
この度、第64回日本臨床細胞学会春期大会の会長を拝命しました藤井多久磨です。どうぞよろしくお願い申し上げます。
世の中が目まぐるしく変化する時代の中で、細胞から得られる様々な情報、ゲノムの解明、AI技術など細胞に関わる研究も高速に進化を遂げつつあります。その一方、臨床の現場ではまだまだ、従来の形態学に基づいた診断は重要です。先輩たちが築いた細胞診の技術を習得し極めることは、先輩や、その機会をいただいた患者さんに対する恩返しとなります。また、この匠の技を後進に伝えること、また新しい技術に応用してもらうことは我々の願いです。細胞診に熱中し、ワクワクする瞬間を大切することで我々は豊かな気分になれるし、そのことが我々の幸せにつながると思います。そこで、本学術集会のテーマを「細胞でワクワクしよう―技術を極め、次世代に伝える―」としました。細胞に関わる我々がワクワク熱中し、幸せな気分になるよう、そして極められた匠の技が、次世代に継承されていくこと、さらには今後開発される新しい技術に応用されることを期待します。
大会の開催日程は2023年6月9日-11日の3日間で、会場は名古屋国際会議場です。愛知県での開催は総会・春期大会としては44年ぶり、直近の秋期大会からは7年半ぶりの開催となります。愛知県臨床細胞学会および日本臨床細胞学会東海連合会の皆様のご協力のもとに本大会を主宰させていただけることに対し、心より感謝申し上げます。
昨今の社会状況でオンラインでの学会参加も普及してきました。教育講演のような最新の研究成果を学ぶ場合には何度も復習できるオンラインレクチャーにメリットを感じます。一方で、討論が可能なワークショップ・シンポジウムにおいては現地で体験した臨場感は後々まで印象に残るはずです。そこで、本学会では現地プログラム(一部後日オンデマンドあり)とオンライン限定プログラムの両方を用意しました。したがいまして、現地にご来場いただいた皆さんも、別建てのオンライン限定プログラムをお見逃しなきようご留意ください。本会ではコロナ終焉を見込み、機器展示もかなり充実しています。この数年間で機器の進歩は目覚ましいものがあります。今回は是非とも現地にて機器展示コーナーにも足を運んでいただき、最新情報を入手して「わくわく」していただければと思います。愛知県・名古屋のお菓子もいろいろご用意させていただきます。状況が許す限り、皆様のご来場を心よりお待ち申し上げます。