ワークショップのご案内
第19回日本うつ病学会総会では、様々なカテゴリーにおいて、必要な基礎知識の普及と情報の共有を目的とした「ワークショップ」を開催いたします。
このプログラムには分野を問わず多くの方々にご参加いただきたくご案内申し上げます。
すべてのワークショップは、大会参加登録とは別に「事前申込み」が必要です。
参加費(受講料)・開催形式について
- 有料ワークショップについては、第19回日本うつ病学会総会/第5回日本うつ病リワーク協会年次大会の参加費とは別に、それぞれの受講料が必要です(ワークショップ6を除く)。
- 同じ時間帯に開催されるワークショップを複数申込みされますと、聴講できませんのでご注意ください。
- 先着順により募集定員に達した場合は、お申込みをお受けできない場合がありますので予めご了承ください。
ワークショップ名 | 参加費 | 開催方法 | 定員 | セッション 日時 |
会場名 |
---|---|---|---|---|---|
ワークショップ1 看護師のための |
無料 | 現地開催 ライブ配信 |
30名 | 7月16日(土) 10:00-12:00 |
第3会場 (1F 小ホール) |
ワークショップ2 自殺対策企画委員会 研修会 |
2,000円 | 現地開催 のみ |
30名 | 7月16日(土) 14:20-16:50 |
第3会場 (1F 小ホール) |
ワークショップ3 日本うつ病看護 |
無料 | 現地開催 ライブ配信 |
110名 (オンラインは制限なし) |
7月16日(土) 14:20-17:20 |
第4会場 (3F 302+303) |
ワークショップ4 睡眠・生体リズムをターゲットとした気分障害治療 |
無料 | 現地開催 ライブ配信 |
80名 (オンラインは制限なし) |
7月16日(土) 14:20-17:20 |
第5会場 (2F 201+202) |
ワークショップ5 診療教育委員会 うつ病診療講習会 |
12,000円 | 現地開催 のみ |
30名 | 7月17日(日) 9:30-13:30 |
第4会場 (3F 302+303) |
ワークショップ6 EGUIDEプロジェクト |
5,000円 (大会に参加しない場合は10,000円) |
ライブ配信 のみ |
50名 | 7月17日(日) 9:30-18:00 |
- |
受講申込・申込期限
下記フォームよりお申込みください。
有料講習については、お振込みのご案内をメールにてお送りいたします。
- 申込期限:6月8日(水)~
- 6月29日(水)(ワークショップ5は6月24日(金)まで)
- 7月1日(金)まで延長しました
- 7月11日(月)まで延長しました
各ワークショップの内容
ワークショップ1
看護師のためのマインドフルネス研修会
現地・オンライン(ライブ)7月16日(土)10:00~12:00
- オーガナイザー:
- 佐藤 寧子(慶應義塾大学SFC研究所上席所員)
- 定員:
- 30名
- 対象:
- マインドフルネスとうつ病看護に関心のある方
- 受講料:
- 無料(大会への参加は必須)
企画趣旨・ねらい:
うつ病の再発・再燃予防としてマインドフルネスに基づく認知療法(MBCT)が実証され、我が国においても、病院やデイケア、リワークプログラムなどでも広がりを見せています。今ここの瞬間瞬間をそのまま認め、判断しない練習は、セルフケアであり、看護との親和性が高いと思われます。治療的に用いるためには訓練が必要ですが、マインドフルネスは、ストレスの最も高い職業である医療者、看護師のセルフケアにもなり、またそれが患者さんとの相互作用にもいきてきます。マインドフルネスの大事な要素である判断しない・評価しないことは、自分自身に行う練習で、コンパッションが育ち、対象となる人への姿勢となって、ともにある、質の高いケアへ繋がるからです。
マインドフルネスは、体験を通して理解し体現されるものです。うつ病患者さんへ行われているマインドフルネスを頭で理解するだけでなく、体験しながら、うつ病看護にどう活かせるか、考えていきたいと思います。
ワークショップ2
自殺対策委員会企画研修会
「自殺が生じたあとのケア:患者や同僚を失った医療者・勤労者のケア」
現地のみ7月16日(土)14:20~16:50
- オーガナイザー:
- 河西 千秋(札幌医科大学医学部神経精神医学講座)
- 定員:
- 30名
- 対象:
- メンタルヘルス支援に従事する支援者(職種の指定はありません)
- 受講料:
- 2,000円(大会への参加は必須)
企画趣旨・ねらい:
自殺の後に遺された人へのケアは、精神科医療、心理臨床、ないしは対人支援業務において重要です。また、自殺事故等のメンタルへルス事故が生じた後の対応は、職場における勤労者のケアを含む労務管理、リスク管理上の課題でもあります。本研修会は、自殺事故後の遺された人の心理とさまざまな課題を提示し、ケース・スタディなどを通してその実際と対応、問題解決について学びます。講師・ファシリテーターは、いずれも自殺予防と事後対応に従事してきた専門家・実務家で、受講者の皆様と親密な学びの機会をご提供します。本研修会は、過去に事故を経験した方にとっては良い振り返りの機会となることと思いますし、今後、業務に携わるかたにとっても、基本的な知識と技術を身に着ける良い機会となるでしょう。
ワークショップ3
日本うつ病看護ガイドライン研修会
現地・オンライン(ライブ)7月16日(土)14:20~17:20
- オーガナイザー:
- 岡田 佳詠(国際医療福祉大学成田看護学部看護学科)
- 定員:
- 110名(現地参加の定員/オンラインは制限なし)
- 対象:
- 看護職(看護師、保健師、助産師)
- 受講料:
- 無料(大会への参加は必須)
企画趣旨・ねらい:
日本うつ病学会は、「うつ病看護ガイドライン」を作成・公表しています。昨年に引き続き、うつ病看護ガイドラインを実践の場で活用していただくために、看護職(看護師・保健師・助産師)を対象としたうつ病看護研修会を企画しました。うつ病看護の基本やうつ病看護で活用する技術などの講義と事例検討を通して、うつ病看護のポイントを理解し、ガイドラインを実践の場で活用する視点や方法を学ぶ機会にしたいと思います。また参加者の皆様からガイドラインの課題や使い勝手などについてフィードバックをいただき、ガイドラインの更新に活かしたいと考えています。
ワークショップ4
睡眠・生体リズムをターゲットとした気分障害治療
-時間生物学的治療の日常臨床での実践-
現地・オンライン(ライブ)7月16日(土)14:20~17:20
- コーディネーター:
- 鈴木 正泰(日本大学医学部精神医学系精神医学分野)
- 定員:
- 80名(現地参加の定員/オンラインは制限なし)
- 受講料:
- 無料 (大会への参加は必須)
企画趣旨・ねらい:
近年、気分障害において、生体リズムの異常が病態、治療経過に密接に関わることが明らかにされつつある。それに伴い、睡眠・生体リズム操作による気分障害治療が再評価されており、国際感情障害学会(ISAD)や国際双極性障害学会(ISBD)においては、時間生物学的治療に関する委員会やタスクフォースが立ち上げられ、薬物療法を補完する新たな治療戦略として実地臨床における使用を目指した議論が進められている。
本ワークショップでは、睡眠や概日リズム制御の基礎、およびこれらの気分障害の病態生理との関連について解説した上で、代表的な時間生物学的治療である高照度光療法、断眠療法(覚醒療法)、暗闇療法、対人関係社会リズム療法の実践に必要な知識を解説する。これらの治療理論は、いずれも一般的なうつ病治療法と併用可能であることから、その例についても紹介する。
明日からの臨床に役立つ知識を含め、この分野をリードする講師陣が初学者にもわかりやすく解説する。
ワークショップ5
うつ病診療講習会 -企業経営・産業保健・新型コロナからうつ病を考える-
現地のみ7月17日(日)9:30~13:30
- コーディネーター:
- 吉村 玲児(産業医科大学医学部精神医学教室)
- 定員:
- 30名
- 受講料:
- 12,000円
企画趣旨・ねらい:
今年度のうつ病診療講習会は新型コロナ感染症流行により企業経営・産業精神保健・精神医学がどのような影響を受け、それぞれの現場でどのような変化が生じているかを中心に参加者の皆様と討論したいと考えています。産業医科大学生態科学研究所・産業医科大学によりCoRoNaWork Project が現在行われています。このCoRoNaWork Projectは新型コロナ感染症が労働者の身体や精神にどのような影響をもたらしているのかを30,000人の労働者を対象に実施した大規模な研究です。その結果の一部もご紹介していただきます。企業経営・産業精神保健や職場のメンタルヘルスの問題は新型コロナ感染症により深刻さを増していると思われます。このような観点から、うつ病診療を皆様と一緒に考えていきたいと思います。多くの方のご参加をお待ちしております。
ワークショップ6
EGUIDEプロジェクト うつ病治療ガイドライン講習会
オンライン(ライブ)のみ7月17日(日)9:30~18:00
- コーディネーター:
- 渡邊 衡一郎(杏林大学医学部精神神経科学教室)
- 定員:
- 50名
- 対象:
- 医師、薬剤師、製薬企業従業員
- 受講料:
- 5,000円(大会に参加しない場合は10,000円)
- 参加条件:
- 1.医師、薬剤師、公認心理師、製薬企業従業員(勤務先が医療機関、教育機関、調剤薬局、企業など制限はありません)
- 2.オンラインワークショップに参加可能なインターネット回線があること(学会からの環境提供はありません)。
- 3.Zoomとウェブブラウザを見ていただくことになるため、その両方が閲覧できる環境が存在すること。
必ずPCでご参加ください。スマートフォン、タブレット端末での参加はできません。
なおPCでは複数モニターがあればより快適に参加できます。 - 4.事前にZoomを使った練習会(事前説明会)に参加できること。操作説明などを行います。
◆事前説明会日程
7月5日(火)19-21時
7月8日(金)19-21時
企画趣旨・ねらい:
2012年、日本うつ病学会のうつ病治療ガイドラインが発表されたが、実臨床の場において十分に普及しているとは言えない状況であった。そこで、よりよい精神科医療を広めるためにも、この治療ガイドラインの普及と教育が必要であると考え、2016年、EGUIDEプロジェクト(精神科医療の普及と教育に対するガイドラインの効果に関する研究:Effectiveness of GUIdeline for Dissemination and Education
in psychiatric treatment)が立ち上がった。EGUIDEプロジェクトは、若手の精神科医を対象にガイドラインの講習を行うことにより、その効果が得られるかどうかを検討することを目的とした研究であり、これまで44大学や244施設、延べ約2500名以上が参加した。EGUIDEプロジェクトにて講習を受講することによって、必然的にガイドラインの普及も進み、適切な治療の教育が行われた結果として、より適切な治療が行われつつあることが証明されている。
本大会では、参加を希望する医師、メディカルスタッフの方々、さらには製薬会社の社員の方々などを対象に有料講習会も開催する。
講習内容は研究ベースと原則同じでありながら、倫理審査や処方行動調査の提出が必要なく、大変好評を頂いている。是非このユニークな試みを体験していただければと思う。