一般社団法人日本心エコー図学会第36回学術集会

会長挨拶

瀬尾 由広

一般社団法人日本心エコー図学会第36回学術集会
会長 瀬尾 由広
名古屋市立大学大学院医学研究科 循環器内科学 教授

 このたび、一般社団法人日本心エコー図学会第36回学術集会を、2025年4月18日(金)から20日(日)の3日間、愛知県名古屋市の名古屋コンベンションホールにおいて開催させていただくことになりました。

 日本心エコー図学会は、1994年に初代理事長である吉川純一先生を中心に創立されました。以来、多くの優れた先駆者たちの貢献に支えられ、学会は飛躍的な発展を遂げてまいりました。また、認定専門技師制度と認定専門医制度の導入により、心エコー図の深い専門知識と技術を兼ね備えた次世代のスペシャリストを育成し、心エコー図学の発展と未来を牽引する人材を輩出しています。加えて、米国心エコー図学会(ASE)、欧州心血管画像学会(EACVI)、及び韓国心エコー図学会(KSE)との積極的な国際交流を通じ、世界的に認知される画期的なエビデンスの創出に貢献しています。医師の働き方改革という新たな時代の波に直面し、医療界が大きな変革の時を迎える中、「医療の質」の維持とさらなる向上へ、心エコー図がどう影響を与えていけるかが、我々の針路を定める上での中心的なテーマとなるでしょう。この転換点において、日本心エコー図学会の学術集会会長を務めることは、私にとって非常に光栄であり、その責務の重さを深く感じております。

 30年を超える豊かな歴史を持つ本学会は、心エコー図による心疾患に関する多岐にわたる知識と臨床経験の宝庫と言えると思います。この蓄積された知見と経験を基に、新しい境界への大胆な飛躍を目指すこと、それが本学術集会のコンセプトです。そこで、我々は学術集会のテーマを「名古屋で紡ぐ心エコーの未来」としました。これは、名古屋に集う仲間が知識と経験という糸を持ち寄り、心エコー図学の新たな未来を編み上げようという志を示しています。心エコー図の未来像を描くというテーマは抽象的かもしれませんが、心エコー図の精緻化と検査効率の向上に向けた挑戦、そしてDx(診断)やタスクシフトの重要性を探る有意義な機会となるよう努めてまいります。

 本学術集会は名古屋での現地開催を主体とし、オンデマンド配信を加えた形式で開催する予定です。是非とも名古屋にお越しいただいて、対面での発表と活発な議論を行っていただけるように準備を進めてまいります。

 この度の学術集会は、名古屋の心地よい鼓動を間近に感じることができる名古屋コンベンションホールにて開催いたします。名古屋駅から徒歩圏内の絶好の立地に位置し、歴史と文化が息づく名古屋の街の魅力を存分に感じていただけると思います。また、家族連れに人気のレゴランド・ジャパンや、魅力溢れるジブリパークへのアクセスも良好で、楽しいひと時もお約束いたします。そして、名古屋駅周辺の賑わいのある名駅エリアや、栄、錦を散策すれば、名古屋めしをはじめとする地元の食文化に触れることができます。この学術集会が、専門知識を深める貴重な機会であると同時に、名古屋の豊かな文化や食を体験することで、より記憶に残る旅となりますよう、皆様の参加を心より参加をお待ちしております。この学術集会が、皆様の学問的な旅路において、新たな一ページを飾ることができれば幸いです。

2024年4月