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第75回日本病院学会 第75回日本病院学会

第75回日本病院学会

ご挨拶

学会長: 栗原 正紀

第75回日本病院学会
学会長  栗原 正紀
(一般社団法人是真会 長崎リハビリテーション病院 理事長)

この度、2025年7月24日(木)、25日(金)の2日間、長崎県では初めてとなる日本病院学会の第75回大会を開催させていただくこととなりました。会場は長崎駅直結の出島メッセ長崎です。

長崎は西洋医学発祥の地。1823年27歳で来日し、鳴滝塾で多くの弟子を育てたシーボルト(ドイツ人)、そして1857年28歳で来日したオランダ海軍軍医であったポンぺは当時の将軍御目見医師で蘭方医の松本良順と共に日本初の医学校附属病院を開設し、近代西洋医学教育の父・長崎大学医学部の創立者と言われ、ポンぺの医戒は長崎大学医学部の校是として今に伝えられています。「ポンぺの医戒:“医師は自らの天職をよく承知していなければならぬ。ひとたびこの職務を選んだ以上、もはや医師は自分自身のものではなく、病める人のものである。もしもそれを好まぬなら、他の職業を選ぶがよい”」今や医師の働き方改革など、一見ポンぺの教えとは相反するような状況が生まれていますが、一方で超高齢社会となった我が国では、全人的包括的医療のあり方が問われています。

団塊の世代の全てが75歳以上となる2025年を目指した地域医療構想の実現と地域包括ケアシステムの構築という命題も、今やその後の2040年(全国の65歳以上人口がピークに達する)の人口減少・超高齢少子時代(ポスト2025年)に備えて、より深化した地域完結型医療・介護提供体制の構築の議論が始まっています。医療・介護従事者の減少そして医療費適正化計画など病院医療のあり方に厳しい向かい風が吹く中で、医療DXをはじめとした働く環境の整備を図るとともに、病院医療は更なる飛躍を遂げていくことが求められます。加えて、医師の働き方改革です。この意味で、正に2025年は大転換点であり、その重要な年に本学会を西洋医学発祥の地である長崎で開催する意義・責務は非常に大きなものがあり、関係者一同、身の引き締まる思いです。

そこで更なる深化・躍進を遂げようという思いを込めて「飛翔」を合言葉として掲げ、メインテーマを“ポスト2025年―地域生活を支える病院医療のあり方―西洋医学発祥の地「長崎」からの発信”と致しております。

本学会を急性期(救急)医療から回復期・慢性期医療そして在宅・地域生活支援に至るまで地域医療全般に関わる領域の病院に勤務する多くの専門職(医師・看護師・薬剤師・介護福祉士・社会福祉士・理学療法士・作業療法士・言語聴覚士・歯科医師・歯科衛生士・事務職など)が一堂に会して議論・研鑽し、質の高い病院医療ひいては地域医療のあり方を探求する貴重な場・機会にしていただきたいと思っております。

会場である出島メッセ長崎は、西九州新幹線始発駅である長崎駅に直結しており、会場周辺は100年に一度の変革期を迎え再開発が進んでおります。長崎県には五島・壱岐・対馬といった離島を含め県内全域に多くの観光名所があり、学会終了後には各地を巡っていただき存分に長崎県を満喫していただけますと幸いです。

皆様の多数のご参加を心よりお待ちしております。