ご挨拶

開催にあたって

千葉 伸太郎
会長 千葉 伸太郎
医療法人愛仁会 太田総合病院 記念研究所 附属診療所 太田睡眠科学センター/
東京慈恵会医科大学 耳鼻咽喉科学教室

このたび、2024年7月18日(木)、7月19日(金)の2日間、パシフィコ横浜 ノース(横浜市)にて、日本睡眠学会第48回定期学術集会を開催いたします。日本睡眠学会は、その黎明期から、基礎睡眠科学、臨床睡眠学、睡眠社会学などの睡眠に関連した多彩な分野の人々が集まり、睡眠について多元的に考える学際的な伝統を築いてまいりました。この定期学術集会では、広い領域の会員が所属分野を超えてディスカッションし、新たな領域を開拓する場としての役割を果たしております。

ICD(国際疾病分類)11thでは新たに第7章:睡眠・覚醒障害が独立した疾患として扱われるようになりました。本邦でも、独立した疾患領域としての専門的な扱い、広いアクセスが可能となる医療システムの構築が求められており、睡眠科の創設が大きなテーマの一つとなります。そこで、今回のテーマは「睡眠学の解剖 より広く、より深く、より先へ」と題し、これまでの学際的な伝統を更に発展させるため、幾多の分野を包括的にカバーし、新たな知識の探求を目指しております。睡眠科学、睡眠医学、睡眠社会学からテーマを幅広く取り上げ、さらに臨床医学の分野では、睡眠外科にもスポットライトを当てたいと考えており、従来の境界を超えたディスカッションが行われることを期待しております。

また、世界的に、ヘルスケアが注目され、中でも睡眠ヘルスケアは、新たな分野の企業の参入により、ウェアラブルデバイスなどの睡眠テクノロジーが飛躍的に発展しています。そこで、今回のもう一つのテーマを「Sleep, The Final Frontier」とし、これまでとは異なるコンセプト・新しい視点・技術による、睡眠ヘルスケアの新たな展望など、睡眠学の新しい展開も、本学術集会において取り上げ、睡眠研究の更なる発展に寄与することと思います。

2024年1月吉日
日本睡眠学会第48回定期学術集会