ご挨拶
- 日本睡眠学会第44回定期学術集会 開催にあたって
- 塩見利明(愛知医科大学 睡眠科)
2019年は、第30回日本医学会総会が名古屋で4月27日(土)~4月29日(月)に開催されます。日本睡眠学会は日本医学会分科会の一つであることから、第44回日本睡眠学会定期学術集会も同じ名古屋で6月27日(木)・28日(金)の2日間、名古屋国際会議場にて開催する運びとなりました。名古屋での開催は9年ぶり5度目となります。
第44回学術集会のタイトルはスリープハート19(Sleep Heart 19)とさせていただきました。このタイトルは、スリープは睡眠、ハートは心臓、19は2019年に開催であり、内科医(循環器)の立場から35年間にわたり睡眠医学の研究に取り組んできたことに因んで名付けました。2019年は新元号に変わる年でもあり、皆様にとっても記念すべき学術集会になることを祈っています。
サブタイトルは「時間医療の夜明け~Le Grand Blue~」といたしました。時間医療とは、近年の体内時計に関連した画期的な研究成果を基礎的な時間生物学から時間医学や時間治療学、さらに生活習慣病などの一般的な医療分野にまで広めたいという期待感の高まりからできた造語です。夜明けはその始まりを意味します。ポスターの背景でもあるLe Grand Blue(グランブルー)はイタリアのシチリア島の雄大な青い海ですが、グランブルーは愛知医科大学の新病院に睡眠科及び睡眠医療センターを設計していただく際にブルーライトによる在宅光療法をイメージして提案し壁面などに採用していただいた私たちのイメージカラーでもあります。
特別講演の講師としましては、Sleep apnea研究の第一人者であるクリスチャン ギルミノー先生(スタンフォード大学)及び、時間生物学の研究でご高名な本間研一先生(北海道大学名誉教授)並びに岡村均先生(京都大学名誉教授)等にお願いしています。
睡眠科学から睡眠医学さらに睡眠医療へ、そして時間生物学から時間医学さらに時間医療への新たなる展開が共に相乗効果として、WHOの国際疾病分類第11回改定版(ICD-11)で新たに独立した疾患(章)に分類された睡眠-覚醒障害(第7章)の医療の発展に大いに貢献する時代が一日も早く到来することを願ってやみません。
2019年6月27~28日には是非とも名古屋へお越しください。皆様の多数のご参加を心よりお待ち申し上げております。
2018年8月吉日