ご挨拶
謹啓 晩秋の候、皆様におかれましてはますますご清栄のこととお慶び申し上げます。
第52回日本臨床神経生理学会学術大会/第59回日本臨床神経生理学会技術講習会を2022年11月24日(木)~26日(土)の3日間、京都市宝ヶ池の国立京都国際会館で開催させて頂くことになりました。京都で皆様をお迎えできることを大変うれしく思います。
1)今回の学会のテーマは「臨床神経生理の新時代の個別化医療へ」を掲げました。 21世紀になり、臨床神経生理学を取り巻く環境は大きく変わりました。1990年以降徐々に進んできたデジタル脳波は、記録、判読、表示条件の適切な変更、保存管理などの利便性、二次的データ解析と大きな可能性を秘め国内でも広く普及しました。神経伝導・筋電図検査、脳機能イメージングも同様に大きな進歩を迎えました。即ち、本学会の主な方法論である脳波、筋電図、神経画像等は、まさに個々の患者さんのデータを直接診断治療にfeedbackする個別化医療「従前からの古典的個別化医療」ですが、それをデータベース化、またさらにAI的アプローチ、遺伝子解析等も促進して、「新しい時代の個別化医療」を目指して「従前の古典的個別化医療」と融合していく時代に来ていると考えます。
2)一方、2020年の年頭から世界中に広がったコロナ禍は、社会に大きな爪跡を残してやっと終息の気配を見せ始めています。従前の学会のあり方開催形式も大きく変えました。昨年の第50回記念学術大会はその影響でweb開催と会場開催のハイブリッド形式となりましたがそれにも拘らず、斎藤貴徳大会長、大会事務局のご尽力及び本学会会員、本分野を支援していただいている多くの企業の皆様のご協力で大変素晴らしい記念学術大会となりました。その中で多くの企画がliveのweb配信と後日 on-demand配信など、新しい学術大会のあり方が模索され成功の原動力となりました。診療でも、遠隔診療、遠隔脳波判読、web開催の教育・ハンズオンセミナー、遠隔会議など、新しい方法を導入してより強靭なシステムが見出されてきました。第51回学術大会も中里信和大会長の新規の試みが数多くなされています。
このような状況を踏まえて、2022年の学術大会・技術講習会は、コロナ禍が終息したとしても新たなシステムの良い部分も導入して、直接会場で皆様と本学会の分野の研究、教育、診療、社会貢献等広く意見を交換できる場となる事を願っています。
11月の京都は、1年でも最も魅力的な季節となり、皆様をお迎えすることができます。国内だけでなくアジアオセアニアをはじめとする諸外国からの先生方とも一緒に、年次集会と京都を満喫いただけますように努力いたします。皆様のご協力とご参加を何卒宜しくお願い申し上げます。
謹 白
2021年11月吉日
第52回日本臨床神経生理学会学術大会/第59回日本臨床神経生理学会技術講習会
会長 池田 昭夫
京都大学大学院医学研究科 てんかん・運動異常生理学講座 特定教授
副会長 高橋 良輔
京都大学大学院医学研究科 臨床神経学
副会長 三国 信啓
札幌医科大学大学院医学研究科 脳神経外科学