大会長挨拶
第59回日本医学放射線学会秋期臨床大会
大会長 原田 雅史
(徳島大学大学院医歯薬学研究部
放射線医学分野 教授)
第59回日本医学放射線学会秋季臨床大会を2023年9月15日(金)~17日(日)に対面とWebのハイブリッド形式で開催させていただくことになりました。対面の会場は徳島市の阿波銀ホール(郷土文化会館)を全館貸し切って、Web配信も兼ねて行う予定です。COVID-19との共存が進んでいることを前提に、感染対策を行いながら会場での多くの講演や企画を予定しています。可能であれば、ぜひ徳島に足を運んでいただき、対面での発表と討論をおこなっていただければと存じます。
今回の大会のテーマは、多様性で拓く新境地-New Horizon in Radiology through Diversity-とさせていただきました。これは人はもとより、学問や技術としての多様性に加えて、放射線医学領域の多様な発展の方向性も含めたつもりでございます。AIやICTといったDXの他にも新たな薬剤や技術、装置の発展がまだまだ続いています。これらをあまねくすべて包括し、応用し、最適化して日常診療に具現化していく必要があり、そのためには柔軟性と応用力そして高い実現能力と頑強性を備える必要があると思います。これまでの歴史を振り返ると放射線医学には、他の学問領域にくらべてもその素養と能力が備わっていると考えます。私たちがこのことをしっかりと意識しながら取り組んでいけば、これからの医療は必然的に放射線科を中心に回り、放射線科医は医療の大舞台の主役として大きな役割を果たすのは間違いないと考えます。この大会が、皆様にとってそのための一里塚にとなればと思い、お世話させていただく所存です。皆様のご協力とご参加を心よりお願い申し上げます。
ところで、徳島にお越しになったことがない先生方も多くおられるのではないでしょうか。今回徳島にお越しいただいた先生方には、ハイブリッドの利点を活用し、会場ではなく各地の観光地やホテルからの聴講も可能ですので、Post or With コロナ時代のワーケーション学会としても活用していただければと期待しております。徳島では、比較的有名な鳴門の渦潮や祖谷のかずら橋の温泉群といった観光地のほかにも多くの風光明媚な場所や自然と文化にめぐまれた憩いの地がございます。そのような場所で心と身体の洗濯をしていただきながら、知識のリフレッシュと研究のブラッシュアップを図っていただき、新たな活力を得て翌日からの日常診療の現場で活躍いただければと存じます。徳島で皆様とお会いできることを楽しみにしております。