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大会運営委員長挨拶

稲葉 眞也
第56回日本薬剤師会学術大会
大会運営委員長 稲葉 眞也
(一般社団法人和歌山県薬剤師会 会長)

 2023年(令和5年)9月17日(日)、18日(月・祝)の2日間、「第56回日本薬剤師会学術大会」を開催することとなりました。

 平成16年の薬学6年制実現以来、薬局が医療提供施設に位置付けられ、登録販売者制度開始、薬剤師法での薬学的指導義務明記、健康サポート薬局、患者のための薬局ビジョン、地域包括ケアシステム等々様々な薬剤師業務や薬局のあり方の議論があり、制度が設けられてきましたが、令和元年の薬機法改正で改めて将来の薬剤師業務が法的に確定され、「対物から対人に」「薬局から地域に」の掛け声のもと、議論から実践の時代に入ったと感じております。

 この大きく変遷しつつある薬剤師業務において、底流をなす最も重要なアイデンティティは、地域の住民の皆様や医療・介護等の他職種の方々等、薬剤師を取り巻く多くの人々とお互いの立場や状況を理解し尊重し合うことだと考え、大会テーマを「和の心 ~未来へ~」としました。

 「和をもって貴しとなす」、「和して同ぜず」の古くからの言葉を大切に、どうすれば薬剤師が地域の医療や健康推進に無くてはならない存在だとより一層国民に理解されるかのような議論を深めて頂ければと考えております。

 当県では40年以上の長きにわたり県外への大学進学率が全国1位と、優秀な若者の県外流出が続いておりましたが、県政一丸となって県内に大学・学部を誘致した結果、この5年間で3大学・1学部が新設されました。和歌山は学問の町に変遷しつつあります。

 その中心にあるのが和歌山県立医科大学薬学部の創設です。今大会では会場として薬学部の施設を多くお借りすると共に企画の段階から薬学部の先生方にお知恵を拝借して、薬学的レベルの高い大会にしたいとも考えております。

 また、学会でなく、全国の薬剤師が地域や職種を超えて和歌山に集う学術大会であることを大切にし、一般教養的要素を加えて、コロナ禍で暗い状況が長く続いている中、明るく楽しい大会になるような企画を練っております。

 当県は、会員数が1000人に満たない小さな県ですが、会員一同団結し、内容の濃い立派な大会実現に向け努力しておりますので、ぜひご参加ください。

 2023年9月17、18日和歌山でお待ちしております。