第39回日本肝移植学会学術集会

ご挨拶

  • 会長
    第39回日本肝移植学会学術集会

    集会会長 八木 孝仁

    岡山大学病院 肝・胆・膵外科 教授

 第39回日本肝移植学会学術集会を、2021年6月24日(木)と25日(金)に当初は倉敷アイビースクエアを会場として開催させていただく予定で準備しておりましたが、昨今のCOVID-19の流行に鑑み、急遽完全Web開催に変更させていただきました。倉敷での開催を心待ちにしておられた会員をはじめ、ご協力いただく皆様の御期待に沿えず残念であります。おかげをもちまして例年通りの演題応募をいただき感謝申し上げます。皆様の肝移植に対する情熱を背中に感じつつ、本学術集会が盛会となるよう準備の最終段階に入っておりますので、どうぞご期待ください。

 日本の臨床肝移植の歴史も30年を超え、医療界での働き方改革が進む中で第39回のタイトルは、「変わりゆく日本の肝移植 ~変貌する移植環境への対応と進化~」と決めましたところ、年末からのCOVID-19禍の襲来により医療界全体が、未経験の環境への迅速な対応と進化をいっそう求められる状況になりました。わが国の置かれた状況は、極端な人口減少社会の中で、働き方改革を達成しつつ生産性を上げ、かつSocial distanceを保つという一見矛盾に満ちた目標を達成することを迫られています。安全で安心な医療を提供するため膨大なマンパワーを十重二十重の安全管理に費やす事のできる時代は終わりました。

 マンパワーをセーブして従来以上の安全管理を行い、かつ短時間で高いパフォーマンスの移植医療を行うにはどうしたらよいのか、会員諸兄の工夫や展望をお教えいただき、時代に遅れを取らない肝移植医療の実現にむけて闊達な御議論をいただければ幸いです。