第8回日本がんサポーティブケア学会学術集会

プログラム

第8回JASCCプログラム(予定)

ⓈⓅのマークがついているプログラムは学生・患者の方へおすすめしたいプログラムとなります。

Ⅰ. 各部会やワーキンググループからの発表など:2F 会議室202
year in reviewとガイドライン報告は各30分(ガイドや未発表ガイドラインの報告は15分となります)

①Year in Review

17部会中、16部会からの発表があります。この一年のその領域の研究の進歩がわかります。
6/22 漢方、骨転移と骨の健康、妊孕性、サイコオンコロジー、痛み、サバイバーシップ
6/23 FN,神経障害、Onco Emergency
6/24 粘膜炎、がんリハビリテーション、CINV、高齢者のがん治療、Cachexia、Onco Dermatology、リンパ浮腫

②ガイドライン紹介

主に第7回JASCCから第8回JASCCまでの間に、新しく作成したガイドライン、改訂したガイドライン、ガイドやテキストなど計11の出版物を紹介します。
6/22 高齢者、がんリハビリテーション
6/23 サイコオンコロジー部会3部作(せん妄、コミュニケーション、遺族ケア)、漢方活用ガイド、神経障害
6/24 粘膜炎、サバイバーシップ、アピアランス、Onco Dermatology

③J-SUPPORT

J-SUPPORT(https://www.ncc.go.jp/jp/ncch/division/icsppc/020/index.html)との合同企画で、支持療法の臨床試験立ち上げの公開相談を行います(コーヒーブレイク時 30分×3回実施)。支持療法研究に興味のある方、相談したいけれど迷っている方、研究指導に興味のある方におすすめの企画です。どなたでも聴講可能です。
6/22 15:15-15:45 J-SUPPORTへの相談スキームと実績について
6/23 10:15-10:45 公開相談:手術と栄養に関する試験の相談[前編]
6/23 15:00-15:30 公開相談:手術と栄養に関する試験の相談[後編]

Ⅱ. 一般演題:2F 会議室203

一般演題(A列・B列)のうち、A列は学生・患者の皆様へおすすめしたいプログラムとなります。全て、e-posterで10分の口演となります。優秀演題は表彰されます。またごく一部の厳選演題につきMASCCの会場での発表が叶います。
厳重なる審査の結果、MASCCでの発表は5演題が選出され、
6月24日(土曜)1F HallC stage6 8:45-9:10 

Ⅲ. 特別企画:2F 天平ホール、会議室201、一部202、各90分

第一日目【 6/22(木)PM 】

セッション1. 日本発のがん支持医療研究

日時:6月22日 13:45~15:15 天平ホール
企画:飯原 大稔・中島 貴子

企画趣旨
がん支持療法における新規治療法の開発は、多くが疾患横断的に実施され、またエンドポイントがpatient-reported outcomeであることも多く、臨床試験結果の解釈やその臨床適応は単純ではない。しかし1本の臨床試験が患者、臨床現場に与える影響は大きく、制癌治療の開発と同様に多いに促進すべき課題である。昨今、本邦からも新規治療法の重要な非臨床データ、臨床試験データが報告されている。本シンポジウムでは、本邦のオピニオンリーダーから最先端の研究成果をご発表いただき、がん支持療法の開発の裏話や今後の展望につきディスカッションしたい。
座長
飯原 大稔(岐阜大学医学部附属病院薬剤部)
中島 貴子(京都大学大学院医学研究科)
1. 鎮痛剤に関する研究+鎮痛剤臨床開発レビュー(仮題)
演者
上園 保仁(東京慈恵会医科大学 疼痛制御研究講座)
2. 皮膚の形成と機能における亜鉛シグナルの重要性(仮題)
演者
深田 俊幸(徳島文理大学 薬学部)
3. カヘキシア関する研究+レビュー(仮題)
演者
光永 修一(国立がん研究センター東病院 先端医療開発センター)
4. 日本発!現場密着!オランザピン5mgを用いたCINVに対する制吐療法研究の成果とレビュー(仮題)
演者
安部 正和(浜松医科大学医学部附属病院 産婦人科)

セッション2. 支持医療の医工連携

日時:6月22日 13:45~15:15 会議室201
企画:齊藤 光江

企画趣旨
これまで、がんサポーティブケアは、薬物療法が主役であった。がんに対する薬物療法が誘発する様々な症状(嘔吐事象などの消化器症状・血液毒性や発熱・疼痛・皮膚粘膜炎・免疫反応など)は、薬を持って制するというのが自然な発想だったからであろう。しかし、がん患者が抱える辛さや症状は、薬では解決が難しいものも含み、まずは把握すること、経時的にその変化を追跡することが重要であったりもする。またその観察の中から薬剤以外の手段に解決の糸口が見つかる場合もある。本セッションでは、これまであまり取り上げてこられなかったモニタリングや物理的な刺激で症状の改善が図れるという発見など、工学系の話題を取り上げることとした。今後、医工連携が、新たなサポーティブケアの一端を担うことを確信している。
座長
柴田 智広(九州工業大学 教授)
服部 政治(沖縄中部徳洲会病院 疼痛治療科 総括部長)
モデレーター
長島 文夫(杏林大学 腫瘍内科 教授)
座長からの提言
服部 政治
傷の見守りと工学(仮題)
演者
高田 弘弥(日本医大形成外科)
体の見守りと工学(仮題)
演者
小川  誠(Z-Works)
住まいと街の見守りと工学(仮題)
演者
平田 篤司(綜合警備保障株式会社)
特別発言とオーバービュー
柴田 智広

セッション3. 利活用のしやすさを考えたreal world data

日時:6月22日 15:45~17:15 会議室201
企画:髙取 良枝

企画趣旨
リアルワールドデータ(RWD)とは、実臨床下に得られる医療データの総称であり、各医療機関の管理する電子カルテのデータをはじめ、レセプトデータ、DPC(Diagnosis Procedure Combination)データ、健診データ、患者レジストリデータなどが含まれる。それぞれのデータには利点とlimitationが存在するため、解析の目的に応じ異なるデータを組み合わせた解析なども行われている。本セッションでは、今後の支持療法発展に向けて種々のRWDをどのように利活用していくべきか検討したい。
座長
田村 和夫(福岡大学 名誉教授 埼玉医科大学 客員教授)
髙取 良枝(順天堂大学大学院医学研究科 乳腺腫瘍学教室)
教育講演1:日本国内で利用できるRWD概説(仮)
演者
松本 繁巳(京都大学大学院医学研究科 リアルワールドデータ研究開発講座(産学共同) 特定教授)
教育講演2: 新たながん支持療法開発に向けたRWDの利活用―国側の視点から(仮)
演者
原澤 朋史(厚生労働省 健康局 がん・疾病対策課 がん対策推進官)
教育講演3:新たながん支持療法開発に向けたRWDの利活用―製薬会社の視点から(仮)
演者
大塚  渉(中外製薬株式会社 デジタル戦略推進部)
教育講演4:パーソナルヘルスレコード(PHR)の利活用(仮)
演者
三宅 邦明(株式会社ディー・エヌ・エー)
パネルディスカッション:支持療法の発展に今後求められるRWDの利活用とは
座長・演者
全員
対象

医療者 学生 患者・家族の皆さん

第二日目【 6/23(金)AM,PM 】

セッション4. Exercise Oncologyの未来を考える

日時:6月23日 8:45~10:15 天平ホール
企画:高野 利実

企画趣旨
Exercise Oncology(運動腫瘍学)とは、がん予防、がん治療、がんリハビリテーション、緩和ケア、がんサバイバーシップケアにおいて、身体活動や運動の効用を考える新しい学問分野です。本学会には、Exercise Oncology WGが設置され、日本における中心的役割が期待されています。本シンポジウムでは、この領域の最先端で活躍する皆さんをお招きし、スポーツ庁初代長官の鈴木大地さんにもお越しいただき、Exercise Oncologyの未来を展望します。
座長
辻  哲也(慶應義塾大学医学部リハビリテーション医学教室)
高野 利実(がん研有明病院乳腺内科)
1. Exercise Oncologyの現状と今後の展望
演者
越智 英輔(法政大学生命科学部スポーツ健康学研究科)
2. オンコロジストから見たExercise Oncologyの可能性
演者
柏田 知美(佐賀県医療センター好生館腫瘍内科)
3. 進行がん患者に対するExercise Oncologyの未来を考える
演者
岡山 太郎(静岡県立静岡がんセンターリハビリテーション科)
4. 骨転移、がんロコモとExercise Oncology
演者
髙木 辰哉(順天堂大学整形外科・スポーツ診療科)
5. リハビリテーションとExercise Oncology
演者
田沼  明(順天堂大学静岡病院リハビリテーション科)
スポーツ医学とExercise Oncologyの接点
特別発言
鈴木 大地(順天堂大学スポーツ健康科学部教授、スポーツ庁初代長官)

セッション5. がんと就労

日時:6月23日 8:45~10:15 会議室201
企画:高橋 都・武藤 剛

がんと就労~いま現場で何がおきているか

企画趣旨
第2期がん対策推進基本計画に盛り込まれて以来、働くがんサバイバーへの支援は日本のがん対策の重要課題になっています。この10年間、多くの変化がありましたが、課題は山積しています。本セッションでは、まず近年特に注目されているAYA世代がんと造血幹細胞移植における「仕事」を考え、続いて、病院ぐるみで両立支援に取り組む二つの病院のケースをとりあげます。がん体験を持つご本人や学生さんのご参加、大歓迎。これからを一緒に話し合いましょう!
座長
高橋  都(NPO法人日本がんサバイバーシップネットワーク, 岩手医科大学,
東京慈恵会医科大学)
武藤  剛(北里大学)
1. がん種別の支援実践① AYA世代がんの就労支援
演者
土屋 雅子(武蔵野大学)

初めての就活時、すでにがん体験があったら?「仕事」とは何か、改めて考えます。

2. がん種別の支援実践② 造血幹細胞移植患者の就労支援
演者
黒澤 彩子(伊那中央病院)

長期入院を要する造血幹細胞移植。そこからの復職はどんな道のりでしょう?

3. 病院の支援体制づくり① 多職種連携システムづくり
演者
池田  慧(神奈川県立呼吸器循環器病センター)

両立支援って医療者の仕事?そう考える人たちをその気にさせる試行錯誤を語ります。

4. 病院の支援体制づくり② 両立支援指導料取得に向けた北里モデル
演者
武藤  剛(北里大学)

なかなかとれない両立支援指導料。北里大はどうしているかお話しします。

セッション6. がんサポーティブケアにおける職種専門性とリーダーシップ ~Beyond Evidenceを目指したチーム力の向上~

日時:6月23日 15:30~17:00 会議室201
企画:今村 知世

企画趣旨
がんサポーティブケアの対象となる症状や苦痛は多種多様であることから、症状や苦痛に応じて様々な職種の医療者が専門性を活かしたアセスメントやアプローチを行うことで、効率良く迅速に症状/苦痛の軽減や消失がもたらされると考えられます。しかしながら、多種多様な症状や苦痛に対する各職種の専門性(守備範囲)が他職種にはあまり認識されておらず、機能的なチーム医療がサポーティブケアで実践されている状況とはいえません。そこで本シンポジウムでは、薬剤師、看護師、理学療法士の演者に、どのような症状/苦痛に対して、どういったスキルや知識に基づきどのように対応可能なのかについて、守備範囲のみならず攻撃的側面もすなわち新たな取り組みについても実例を踏まえて紹介いただき、Beyond Evidenceを目指したチーム力の向上に向けた各職種のリーダーシップについて考えていきたいと思います。
座長
今村 知世(昭和大学)
遠藤 久美(静岡県立静岡がんセンター)
演者
朴  成和(東京大学医科学研究所附属病院腫瘍・総合内科)

がんサポーティブケアにおける Beyond Evidenceという取り組み方と各職種のマインドセットについてお話しいただきます。ⓈⓅ

演者
富士 芳美(大阪急性期・総合医療センター薬局)

薬剤師による副作用マネジメントについてProtocol Based Pharmacotherapy Management (PBPM)といった取り組みを中心に紹介いただきます。ⓈⓅ

演者
風間 郁子(筑波大学附属病院看護部)

スキンケアやストマケアといった専門看護師のスキルをはじめ、サポーティブケアにおける看護実践について具体的に紹介いただきます。 ⓈⓅ

演者
立松 典篤(名古屋大学医学部保健学科理学療法学)

理学療法士をはじめとするリハビリ職種の専門性とのアクティビティを紹介いただきます。ⓈⓅ

演者
山本 信之(和歌山県立医科大学呼吸器内科・腫瘍内科)

他職種の理解と多職種のリーダーシップによるチームで臨むサポーティブケアについて、提言をお示しいただきます。ⓈⓅ

セッション7. がん関連学会サミット
地域間格差をどう是正するのか?

日時:6月23日 17:15~18:45 天平ホール
企画:齊藤 光江

企画趣旨
地域偏在対策は、プライマリーケアの均てん化とがん医療のように専門性を高めた医療の集約化をどのように進めるかにおいて、総論賛成、各論様々といったところであろう。そこにCOVID-19感染拡大による医療アクセスの変化、AI導入やIT化などの医療システムの革新が相まって、4学会は協働することで主体的にがん医療に変革をもたらすことができる立場にある。4学会のトップにこれからのがん医療を地域偏在是正の観点から語って頂きたい。
座長
齊藤 光江(順天堂大学医学部乳腺腫瘍学講座 特任教授)
演者
佐谷 秀行(日本癌学会理事長)

日本の研究力低下が叫ばれて久しい。がんの臨床研究を中心に、その現状と日本が置かれている立場、および日本癌学会が取り組んでいる課題についてご紹介頂く。

演者
土岐祐一郎(日本癌治療学会理事長)

癌薬物療法認定医制度を発足させ、ガイドライン作成に力を注ぎ、Medical Oncologistが育成されにくい日本の実情に見合ったがんの総合的な臨床力を高める役割を担ってきた学会が、地域偏在問題に関してどのような展望をお持ちか、語って頂く。

演者
石岡千加史(日本臨床腫瘍学会理事長)

より専門性の高いMedical Oncologist育成に力を注いでおられる学会が、がん医療の地域偏在に関する国の政策へのかかわりから、これまでの施策への評価と、これからの国の政策の方向性を中心にお話し頂く。

演者
佐伯 俊昭(日本がんサポーティブケア学会理事長)

未だ認知が充分とは言えない”支持医療(サポーティブケア)”の普及を目的とした認定制度発足に向けて準備が進められている本学会の将来展望と、埼玉医大を中心とした自治体の取り組みをご紹介頂く。

特別発言
赤井 靖宏(奈良県立医科大学 地域医療学講座教授)

地域医療の研究と教育に携わる立場から、日本の医療の地域偏在の現状と、国の施策を現場に落とし込む際、避けて通れない自治体の取り組みとして”奈良モデル”ともいうべき奈良県における対策とその成果をご紹介頂く。

セッション8. 日本緩和医療学会合同企画
終末期のがんリハビリテーション

日時:6月23日 17:15~18:45 会議室201

〜科学的根拠に基づく支持医療としての発展へ〜

企画:辻 哲也・北原エリ子

企画趣旨
終末期のがんリハビリテーションの意義については、これまで症例報告を中心に示されてきました。しかしながらその効果については推奨されるエビデンスとして示されておらず、均一に提供されていないのが現状です。終末期のがんリハビリテーションに関わる医師・療法士・心理士それぞれが、現状と課題について発表し、総合討論を行います。科学的根拠に基づく支持療法として確立するために、これから何をなしていくべきか、みなさんで話し合いましょう!
座長
辻  哲也(慶應義塾大学医学部リハビリテーション医学教室)
北原エリ子(順天堂大学医学部附属順天堂医院リハビリテーション室)
オープニングリマーク
演者
辻  哲也(慶應義塾大学医学部リハビリテーション医学教室)
1. 緩和ケア医師の立場から
演者
四宮 敏章(奈良県立医科大学附属病院 緩和ケアセンター)
2. リハビリテーション科医師の立場から
演者
大森まいこ(独立行政法人国立病院機構埼玉病院 リハビリテーション科)
3. 病院理学療法士の立場から
演者
北原エリ子(順天堂大学医学部附属順天堂医院 リハビリテーション室)
4. 在宅診療機関理学療法士の立場から
演者
尾関 伸哉(マリアーナ訪問看護ステーション 名古屋大学大学院 医学系研究科 総合保健学専攻)
5. 心理士の立場から
演者
佐々木慈瞳(地方独立行政法人奈良県立病院機構奈良県総合医療センター緩和ケアチーム)
総合討論
対象

医療者 学生 患者・家族の皆さん

第三日目【 6/24(土)AM,PM 】

セッション9.
がんサポーティブケアでの漢方の役割:その基礎と臨床

日時:6月24日 8:45~10:15 天平ホール
企画:元雄 良治

企画趣旨
日本の伝統医学である漢方医学は、2001年以来医学教育に正式に取り上げられ、広く臨床の各分野で普及している。とくに日本では西洋医学を学んだ医師が漢方製剤を処方できる点は世界的にも貴重なシステムである。「がん支持医療に漢方を」が産学官から支援されている。本シンポジウムでは、漢方のエビデンスを基礎と臨床より呈示して、日本の一元的医療制度におけるがんサポーティブケアでの東西医学融合の姿を示す。
座長
元雄 良治(小松ソフィア病院)
上園 保仁(東京慈恵医大)
1. がんサポーティブケアへの漢方の応用のメリット
演者
近藤 奈美(埼玉医科大学国際医療センター 乳腺腫瘍科・支持医療科)

がんサポーティブケアにおける漢方の位置付けや役割について、とくにそのメリットを述べる。Ⓢ

2. がんサポーティブケアにおける漢方の基礎的エビデンス
演者
宮野加奈子(東京慈恵会医科大学 疼痛制御研究講座)

日本の医薬学の基礎研究者による漢方の基礎的エビデンスの紹介。現代医薬学的手法による漢方の作用機序に関する研究成果を紹介する。Ⓟ

3. がんサポーティブケアにおける漢方の臨床的エビデンス
演者
若杉安希乃(北里大学東洋医学総合研究所 EBMセンター)

漢方にはランダム化比較試験(RCT)による臨床的エビデンスがある。がんサポーティブケアにおける漢方のRCTを紹介する。Ⓟ

4. がんサポーティブケアにおける漢方の実臨床
演者
宮本 信宏(島根大学医学部 漢方医学)

RCT以外にも多くの漢方治療例がある。RCTではわからない具体的な漢方治療例を呈示する。Ⓢ

セッション10. Stroke Oncologyの諸問題と連携のあり方を考える
~脳卒中合併がん患者の最善のケアのために~

日時:6月24日 8:45~10:15 会議室201
企画:高野 利実

企画趣旨
がんと脳卒中の合併例が増える中、Stroke Oncology(腫瘍脳卒中学)という新しい学問分野が誕生しました。がん治療中に脳卒中を発症した際の緊急対応やその後のケア、リスク因子の探索や予防、両疾患の治療の両立や優先順位の判断など、問題は山積しており、オンコロジストと脳卒中医が膝を交えて議論する必要があります。現在、本学会および日本脳卒中学会を中心に取り組みが行われており、本シンポジウムでは、その最先端の議論に立ち会うことができます。
座長
平野 照之(杏林大学脳卒中医学教授)
高野 利実(がん研有明病院乳腺内科)
1. オンコロジストから見たStroke Oncology
演者
田辺 裕子(虎の門病院 臨床腫瘍科)
2. 脳卒中医とオンコロジストの連携のあり方
演者
河野 浩之(杏林大学医学部脳卒中医学)
3. (テーマ検討中)
演者
水上 拓郎(NTT東日本関東病院 化学療法センター)
4. がん関連脳卒中のリスク因子と治療
演者
藤本  茂(自治医科大学内科学講座神経内科学部門)
5. リハビリテーション診療とStroke Oncology
演者
辻  哲也(慶應義塾大学医学部リハビリテーション医学教室)

セッション11. がん支持医療認定制度キックオフ!
質の高いがん支持医療の普及に向けて

日時:6月24日 10:45~12:15 天平ホール
企画:渡邊 清高

企画趣旨
本学会は2022年10月に「がん支持医療テキストブック サポーティブケアとサバイバーシップ」発行し、根拠に基づくがん支持医療をまとめるとともに、多職種によるがん支持医療を実践することの重要性を提示した。本セッションでは、JASCCがん支持医療認定制度発足にあたり、職種からみた認定制度の必要性と将来像について議論したい。
座長
渡邊 清高(帝京大学医学部内科学講座 腫瘍内科、JASCC教育委員会委員長)
高松  泰(福岡大学病院 腫瘍・血液・感染症内科、JASCC将来構想委員会委員長)
CPS-1医師からみたがん支持医療認定制度への期待と提案
演者
渡邊 清高(帝京大学医学部、JASCC教育委員会委員長)
CPS-2看護師からみたがん支持医療認定制度への期待と提案
演者
飯野 京子(国立看護大学校)
CPS-3薬剤師からみたがん支持医療認定制度への期待と提案
演者
小茂田昌代(一般社団法人日本アカデミックディテーリング研究会)
CPS-4がん支持医療認定制度にチーム医療の視点を
演者
飯原 大稔(岐阜大学医学部附属病院)
CPS-5日本がんサポーティブケア学会がん支持医療認定制度の紹介
演者
高松  泰(福岡大学医学部、JASCC将来構想委員長)
CPS-6指定発言:日本がんサポーティブケア学会がん支持医療認定制度発足にあたって
演者
佐伯 俊昭(埼玉医科大学総合医療センター、JASCC理事長)
CPS-7指定発言:患者からみたがん支持医療の普及への期待と提案
演者
天野 慎介(全国がん患者団体連合会)

セッション12. あなたもできる!!
私たちが骨転移キャンサーボード(CB)開催のお手伝いをします!!

日時:6月24日 10:45~12:15 会議室201
企画:東 光久

企画趣旨
抗がん治療の進歩に伴い、生存期間は大幅に延長しており、超高齢者の増加と相まって、今後骨転移とその関連有害事象は増加すると考えられます。一方で、骨転移患者のマネジメントには、骨転移そのものの治療や症状緩和、ACPを含めた意思決定支援など多岐にわたり、骨転移に関するキャンサーボード(CB)の開催が拠点病院の更新要件の一つに挙げられています。本セッションでは骨転移CBの開催に向けてのノウハウの提供と実際の症例を用いたCBを再現します。
座長
柴田 浩行(秋田大学)
東  光久(奈良県総合医療センター)
コメンテーター
佐藤 淳也(国際医療福祉大学)
高木 辰哉(順天堂大学)
高山 京子(順天堂大学)
永倉 久泰(KKR札幌医療センター)
ファシリテーター
佐藤  直(総合南東北病院)
景山 里香(総合南東北病院)
武田  彩(総合南東北病院)
眞野 智生(奈良県総合医療センター)
増田  崇(奈良県総合医療センター)
天内 陽子(奈良県総合医療センター)
長谷川友美(奈良県総合医療センター)
対象

骨転移診療・ケアに携わる全ての医療者。多職種カンファレンスを体験してみたい、学生、患者・市民のみなさん。

内容

事前に参加者を募集し、ワークショップ形式で行います。

  1. 骨転移CBはこうやって開催する!!
    • この患者さん、みんなで話し合った方がいいけどどうすればいいんだろう?そんな疑問について、具体的なCB開催ノウハウを開催経験のある施設のファシリテーションのもと、一緒に考えていきましょう!
  2. 骨転移CBを体感しよう!!
    • 実際の症例を用いて模擬開催してみます。ぜひ体感してみてください!!

セッション13. 認定制度第一回グループワーク(実践!)

日時:6月24日 13:30~15:00 会議室202
企画:CINV部会、教育委員会

新企画です。今後認定制度に、どのようなグループワークを導入するのか、デモを行います。
JASCC認定制度第1回モデル研修会:がん薬物療法による嘔気嘔吐への対応を考える(90分)

企画趣旨
HEC(高催吐性リスクの抗がん薬)の模擬症例について、治療前・治療中のプロセスにおいて、評価すべきこと(問診・検索など)、治療とケアの方針の立案をCINVガイドラインに沿って、各職種の視点で概説し、工夫していることやTIPS、課題や将来のリサーチクエスチョンについて会場の参加者を交えて議論します。
司会
山本 信之(CINV部会、和歌山県立医科大学)
渡邊 清高(教育委員会、帝京大学)
1)趣旨説明:渡邊清高(5分)
演者
渡邊 清高(教育委員会、帝京大学)
2)質の高い支持医療の実践と普及に向けて CINVガイドラインの概説と事例提示(10分)
演者
山本 信之(CINV部会、和歌山県立医科大学)
3)ディスカッションと質疑応答(65分)
ディスカッサント
安部 正和 医師の視点(浜松医科大学)
中村 千里 看護師の視点(聖マリアンナ医科大学)
飯原 大稔 薬剤師の視点(岐阜大学)
4)指定発言 JASCC認定制度の考え方(5分)
演者
高松  泰(将来構想委員会、福岡大学)

セッション14. がんサポーティブケアにおける
PPI(患者・市民参画)の現状と展望

日時:6月24日 15:30~17:00 会議室201
企画:天野 慎介・渡邊 清高

企画趣旨
がん医療やがん研究へのPPI(患者・市民参画)が推進されつつある。また、国内のがん領域に関わる主要な研究グループにおいても研究の計画や評価の段階から患者の参画を得て、患者の声を研究に反映させる取り組みが拡がっている。このシンポジウムでは、がんやサポーティブケアに関わる研究グループにおけるPPI(患者・市民参画)の実践を共有し、今後のサポーティブケアにおけるPPI推進に資することを目的とする。
座長
天野 慎介(一般社団法人全国がん患者団体連合会)
渡邊 清高(帝京大学医学部内科学講座 腫瘍内科)
1. 国内におけるPPI(患者・市民参画)の現状
演者
渡邊 清高(帝京大学医学部内科学講座 腫瘍内科)

PPI(患者・市民参画)の意義と国内におけるこれまでの経緯と現状を共有する。

2. PPIの実践~日本がん支持療法研究グループにおける経験から
演者
全田 貞幹(国立がん研究センター東病院放射線治療科)

日本のがん支持医療研究グループにおけるPPIの取り組みについて具体例を交えて紹介する。

3. PPIの実践~患者の立場から
演者
桜井なおみ(一般社団法人CSRプロジェクト)

がん医療やがん研究におけるPPIの必要性、PPIの実践について患者の視点から概説する。

4. PPIに関する3学会共同プロジェクト
演者
有賀 悦子(帝京大学医学部緩和医療学講座)

PPI推進に向けてがん関連3学会が中心となって取り組む3学会共同による教育プログラム開発プロジェクトを紹介する。

その他の特別行事:2F 天平ホール(その他の会場は、括弧内に記載)

前日(6/21):17:00~18:30 MASCC/JASCCジョイントセッション with KASCC
(@会議室202)・・・・事前登録者のみ(対象は国際会員のみ)

演題:臨床試験CRの今後:ボーダーレスのCR(MASCC:Matti Aapro)
迅速なCRの推進(KASCC:Beodeul kang)
市民目線のCRデータベース(JASCC:桜井なおみ)

第一日目(6/22):  9:00~  9:45  開会式

17:30~19:30 MASCCと合同全員懇親会
(@MASCC展示会場・コンベンションホールC)
19:30~21:30 プログラム委員会(@奈良百年記念会館1F One United Lab)

第二日目(6/23):13:30~14:45 JASCC総会

14:15~15:00 会長講演
15:00~16:00 会長推薦講演
19:00~21:00 JASCC 2023 懇親会(@カフェ エトランジェ・ナラ)

第三日目(6/24):17:00~17:30 閉会式

第四日目(6/25):13:00~15:00 市民公開講座
(@東大寺金鐘ホール、順天堂大学小川記念講堂)

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