学会長挨拶
第65回全日本病院学会in京都
学会長 清水 鴻一郎
公益社団法人全日本病院協会 京都府支部 支部長
京都リハビリテーション病院 理事長
このたび、2024年9月28日(土)、29日(日)に、京都市の国立京都国際会館で「第65回全日本病院学会in京都」を開催する運びとなりました。歴史ある学会を担当させていただくことに誇りと重責を感じながら、鋭意準備を進めております。
本学会のテーマは、「地域医療構想前夜~嵐の中の航海 羅針盤を求めて~」といたしました。2014年6月に成立した医療介護確保推進法により、都道府県ごとに地域医療構想が策定され、団塊の世代が75歳以上となる2025年に向けて医療と介護の体制づくりが全国で進められるようになり、いよいよ地域医療構想を実現すべき年が間近に迫ってまいりました。この間、「治す医療」から「治し、支える医療」へ、また、「病院完結型」から「地域完結型」の医療への転換を図り、超高齢社会に耐え得る医療提供体制を構築するべく、病院を中心として地域の関係者が医療機関の役割分担・連携を協議して様々な取組や情報共有を進め、構想実現に向けて着実に成果をあげているところです。
その一方、COVID-19で経験した未知の新興感染症の感染拡大、エネルギーや食材料費等の物価高騰により、継続的・安定的な医療の提供に大きな影響を及ぼしました。また、2025年の先の2040年問題、医療の担い手不足や社会保障財源の厳しい見通しにより、我々医療人は医療の生産性・質の向上のために、働き方改革、医療DX等、様々な変革に対応している途上にあり、まさに嵐の中を航海しています。
そうした中で、本学会は、全国から医療関係者約3,000名が一堂に会し、特別講演、シンポジウム、演題発表など多岐に亘る企画を予定しており、その1つ1つが地域医療構想実現の羅針盤となり、医療を明るい未来へと導く内容になることを確信しております。
全国の皆様方のご参加・ご発表を心よりお待ち申し上げます。