2022.5.21 sat-22 sun@online
北海道薬学大会 開催:2022年5月21日(土)・22日(日)オンライン開催

大会長挨拶

第69回北海道薬学大会 大会長
(一般社団法人 北海道薬剤師会会長)
竹内 伸仁

 昨年の第68回大会は、新型コロナウイルス感染症の影響により、Web開催といたしました。 今年の第69回北海道薬学大会は、新型コロナウイルス感染症の今後の予測が難しいことから、昨年に引き続き、Webにより5月21日(土)・22日(日)の両日、講演をWebによりライブ配信いたします。
 この他、オンデマンド配信として、口頭発表、ポスター発表、写真展、一部の講演も配信いたします。
 この大会は、北海道内の薬事・薬業関係者が一同に会し、日頃の調査・研究活動を発表し、また、情報交換を通して、薬剤師の資質向上を図ることを目的としており、第68回大会はWeb開催にもかかわらず2,200名を超える参加をいただきました。
 新型コロナウイルス感染症に対する各種施策が採られている中で、薬の専門職である薬剤師は自らが感染防止の範を示しつつ、地域住民に対しての引き続きの感染予防の啓発や、ワクチン接種体制への協力、PCRあるいは抗原定性検査の実施、医薬品の適切な供給等、非常に重要な役割を担う職能であります。
 国では、地域包括ケアシステムの構築を進めており、これを将来的な医療の姿と位置付けし、薬剤師の役割として多職種連携、調剤のみならず、セルフメディケーション等を含めた幅広い分野における地域住民の健康支援・健康増進への貢献を求めております。
 北海道では、全国よりも早いペースで人口減少と高齢化が進んでいることから、地域の事情を把握の上、薬局が地域包括ケアシステムへ円滑に参画を進められるよう、スピード感を持って取り組むとともに、それに付随した必要な研修についても積極的に取り組む必要があります。
 加えて近年の調剤報酬改定では、対人業務へ評価の中心が移行されている中で、患者への服薬後対応に求められるスキルの習得、医療費削減、疾病予防対策としてのセルフメディケーションの推進や、スピード感が一層増しているICT化への対応等、幅広い分野における円滑な推進も図らなければなりません。
 薬剤師・薬局を取り巻く環境が大きく変わりつつある中で、全ての薬剤師・薬局の能力及び機能の向上を図ると共に、国民が適切な薬局の活用方法を理解できるよう、薬局の機能や薬剤師の職能について周知・啓発し、更に医薬分業のメリットを実感してもらえるよう引き続き取り組むことが重要であります。
 第69回北海道薬学大会は、コロナ禍においての開催となりますが、前回より増やしました全17講演、口頭発表、ポスター発表等、薬剤師としての原点を見直し、更にWithコロナの状況下で医療人として、安心・安全な社会への貢献ができる薬剤師を目指すとともに、社会に見える薬剤師へ近づき、薬剤師への評価が高まるように願っております。
 本大会が、皆様にとってより一層の研鑽の場となるよう万全の準備を進めておりますので、多数のご参加を心よりお待ち申し上げます。
 このような状況の中、試行錯誤しながらの開催となりますが、次回の北海道薬学大会こそは、一堂に会することができるよう一日も早い新型コロナウイルス感染症の収束を願い、本大会の挨拶とさせていただきます。