この度、第80回九州山口薬学大会を、2020年11月22・23日の両日、沖縄コンベンションセンターにおいて開催させていただく運びとなりました。大会の開催準備にあたり、実行委員会を代表してご挨拶申し上げます。

2025（令和7）年を目途に「地域の包括的な支援・サービス提供体制（地域包括ケアシステム）」の構築が進められる中、薬局の果たす役割も「医学的・薬学的管理だけでなく、未病対策やセルフメディケーションなどが求められ、健康サポート薬局構想が出てきました。

しかしながら、多くの機能を一つの薬局だけで賄うことは困難であり、地域の薬局間での連携が必要となります。さらに、医療機関や薬局が、それぞれ独立して頑張れば高齢者を地域で支えられる時代ではなく、地域包括ケアシステムの一員として、医療機関や介護系サービスなど多職種との連携が欠かせないものとなっています。

連携体制には薬局同士の小さな輪、多職種間での大きな輪が共に必要です。協働で事を成すことを結（ゆい）の字で表現しましたが、これと似た言葉に沖縄県には「ゆいまーる」があります。そこで本大会では「おっきな輪！薬剤師の“ 結ゆい ”の力」をメインテーマとし、これを精神的に支持する概念としてサブテーマを「高い倫理観と専門職としての矜持」としました。また、大会ポスターには、本県の医療ゾーン内に建設された各医療団体の会館群を多職種連携の象徴として採用しました。

さて、会場の沖縄コンベンションセンターは多くの皆様が宿泊する那覇市から北へ12ｋｍ、車で約25分の距離にあります。行き帰りの道からは、きれいな夕日や豪華なクルーズ船が見えるでしょう。また、冬でも芝が青々としたゴルフ場が、空港から30ｋｍ圏内に点在しておりゴルフ好きにはたまりません。大会期間中、本土とは異なるトロピカルな風景や食べ物、琉球王朝時代に育まれた独特な文化を感じながら、薬剤師の先生方の日頃の活動や研鑽した成果を数多く発表して頂きたいと思います。

本大会が参加者の皆様にとって有意義なものとなるよう、万全の準備を進めて参ります。是非、沖縄にお越しくださいますようご案内申し上げます。