新潟市は日本で一番長い信濃川の河口付近に古くから開けた港町で、幕末の日米修好通商条約開港五港の1つとなりました。
現在でも水陸空の交通の要所で、新潟港、上越新幹線、北陸自動車道、新潟空港などが整備され、日本各地からの交通の便も良好です。
かつては信濃川下流の新潟島中心部に堀が張り巡らされ、それに沿って柳が植えられていました。
そのため、水都・柳都とも呼ばれています。
2005年の広域合併によって人口が81万人に達し、2007年に本州日本海側では初めての、水と緑が豊かな田園型政令指定都市が誕生しました。
新潟市の中心部を流れる信濃川には萬代橋がかかり、それを挟んで左岸(西側)に昔ながらの情緒を残す古町地区が、右岸(東側)には近年、再開発が盛んに行われている万代・新潟駅周辺地区の2つの繁華街があります。
朱鷺メッセは右岸万代地区の新潟港を臨む万代島に位置します。
朱鷺メッセ前からは信濃川の水上バスが運行されており、対岸のみなとぴあに行くことができます。ここは新潟税関庁舎や新潟市歴史博物館など、近代洋風建築が展示された歴史的文化ゾーンです。
旧第四銀行を移築した、異国情緒たっぷりのイタリアンレストランもあります。
水上バスは伊勢丹などのある商業地区の万代シティ、さらには上流の県内の観光情報や文化・歴史の紹介や各地域の物産を展示販売している、新潟ふるさと村にも行くことができます。
学会の間のしばしの休息に乗船してみるのも良いかもしれません。
朱鷺メッセのすぐそばにはピアBandaiというマルシェがあり、海や山の幸を販売し、また地魚が味わえる回転鮨や新鮮食材が魅力のブッフェレストランなどの飲食店も出店しています。
新潟市の海岸近くには、新潟市立水族館マリンピア日本海があり、総水量約800トンの日本海を再現した、波のおきる日本海大水槽は圧巻です。透明なマリントンネルの頭上に、エイやサメがダイナミックに泳ぐ姿を見ることができます。この周辺には緑豊かな護国神社や西海岸公園が広がり、散策にも最適です。また日本海に沈む夕日の絶景ポイントでもあります。 古町エリアは「通り」とそれを結ぶ「小路」で形作られており、古い街並みが保存されています。大通りを一歩入ると昔情緒のある、新潟港町の面影をみることができます。天気が良ければ、ぜひ街歩きをしてみてください。
新潟市は良質な米と酒、そして日本海の豊富な海の幸を堪能することができます。料亭としては行形亭、鍋茶屋が有名ですが、これらのお座敷では、新潟ならではの美味と歴史を味わうことができ、また新潟200年の伝統を誇る古町芸妓の質の高い唄や踊りを楽しむこともできます。その他にも割烹、小料理屋が古町地区には多く集まり、気さくな女将や板前さんが季節の旬の料理でもてなしてくれます。
鮨屋は新潟市内だけでも約70軒あり、鮮度にこだわった極上のネタを楽しむことができます。また気楽に食事やお酒が楽しめる大衆酒場や居酒屋も古町地区と新潟駅周辺には多く、大勢で騒ぐこともできますし、一人でふらりと立ち寄ったカウンターで、酒場を楽しむ飲み方もおすすめです。
新潟の食というと和食というイメージですが、最近はイタリアンもブームです。若い才能のあるシェフたちが地産地消を生かして、新潟らしいひと皿を提供しています。ただし、新潟でイタリアンというと、B級グルメのみかづきのイタリアンのことを指す場合もあります。これは自家製太麺とキャベツ・もやしを特製トマトソースで炒め、粉チーズで味付けした「焼きそば」です。どちらかというとお子様向けの味ですが、おやつがわりに試してみるのも良いでしょう。
新潟市の郊外には田園地帯が広がっています。江南区には越後の大地主だった伊藤家の本邸を中心とした歴史施設に北方文化博物館があります。100畳敷きの大座敷、季節によって表情を変える回遊式庭園、正三角形の建物三楽亭などが見どころとなっています。
この他の豪農の館としては南区の笹川邸などがあります。
また新潟県は温泉地の数が全国で3番目に多く、名湯・秘湯として伝統ある温泉や、地元で親しまれ続けてきた温泉、旅行やレジャーの帰りに気軽に立ち寄れる日帰り温泉施設など、多彩な温泉地があります。新潟市から車で1時間以内に行ける温泉としては月岡温泉と岩室温泉が有名です。
月岡温泉は美人を作る温泉として知られ、美肌効果のある硫化水素泉はエメラルドグリーンで、街はほのかに硫黄の香に包まれています。 新潟の奥座敷である岩室温泉は、江戸時代より北国街道の温泉地として栄えており、近くには古くから地域の信仰を集めている、越後国一ノ宮の弥彦神社もあります。その他にもう少し歓楽街から離れると、咲花温泉、五頭温泉、湯田上温泉などといった、しっとりとした小さな温泉街が新潟市近郊にはいくつかあります。
それぞれ、いろいろなタイプの温泉宿があり、団体で訪れるのも良いですし、個人でゆっくりとした時間を過ごすこともできます。これらの温泉の周辺にはゴルフ場もありますので、この時期には新緑の中でプレイを楽しむこともできます。
時間に余裕がある場合は、新潟沖60kmに位置する佐渡に渡ると良いでしょう。人口約6万人、東京23区の1.5倍の面積で、離島としては国内最大の島です。平安時代から続く神社仏閣などの独特の文化遺産と佐渡金山などの旧跡があり、また尖閣湾などの豊かな自然の景観を楽しむこともできます。
5月下旬から6月中旬頃までは日本一といわれているトビシマカンゾウの大群落が見ごろを迎え、秘境外海府海岸(大野亀、二ツ亀)の景勝とともに堪能できます。また地元の飲食店では新鮮な佐渡沖の魚介類をお手ごろな価格で味わうことができます。
朱鷺メッセの名の由来ともなった、特別天然記念物の国際保護鳥トキも佐渡島内の佐渡トキ保護センターで大事に飼育されています。
新潟市からは朱鷺メッセに隣接した、佐渡汽船ターミナルから高速船ジョットフォイルで60分、カーフェリーで2時間30分の航路です。
諸外国に向けて開かれた「みなとまち新潟」は、たくさんの人やモノが行き交い、さまざまな文化が花開き、新潟の街を彩りました。150年の港の歴史が作り上げた新潟の街並みや文化の魅力を、新たに発見してみてください。
江戸時代、水深が浅い新潟湊を出入する船の誘導に当った水先案内人を「水戸教」と呼び、その足跡を記念して造られたのが水戸教公園です。
湊稲荷神社・高麗(こま)犬の別称は道楽稲荷です。
水商売や海運業の人々に信仰され、遊女が境内の「願懸け高麗犬」を回して船乗りの滞在延長を願いました。
明治16年に建設された新潟県議会旧議事堂。
日本建築に西洋の技法を取り入れた木造洋風建築で、文明開花期特有の個性美と風格を持つ建造物です。
昭和44年、国の重要文化財に指定されています。
栄華を極めた豪農の歴史、商都新潟の繁栄ぶりを物語る文化遺産
港町新潟の繁栄ぶりを物語る大正時代の建物と庭園が残っています。
北方文化博物館新潟分館 は、新潟市名誉市民である會津八一が晩年を過ごした館です。
新潟三大財閥、豪商・齋藤家の別邸では、見事な回遊式庭園の散策が楽しめます。
重要文化財 旧笹川家住宅は、江戸時代に大庄屋を務めていた笹川氏の旧邸宅です。
北方文化博物館は越後の大地主・伊藤家の邸宅を博物館として公開しています。
敷地面積8,800坪に建坪1,200坪、部屋数65という豪壮な純和風住宅が栄華を極めた豪農の歴史を物語ります。
新潟を訪れていただくせっかくの機会でもありますので、学会以外でも新潟の魅力に触れて大いに楽しんでいただきたいと思っております。
会場周辺の観光スポットをご紹介します。
朱鷺メッセの近くにある萬代橋は、信濃川に架かる306.9メートルの橋で平成16年には重要文化財に指定されました。
御影石と六連アーチが美しい新潟市のシンボルです。
信濃川沿いの堤防「やすらぎ提」は水辺に広がる市民の憩いの場となっています。
朱鷺メッセの対岸に見えるみなとぴあは水辺に位置する歴史・文化ゾーンです。
「郷土の水と人々のあゆみ」をテーマに、港町と農村の両側面から新潟市域の歴史や文化を広く紹介しています。
新潟市博物館本館の他、旧第四銀行の建物を利用したレストランもあります。
旧新潟税関庁舎は、開港五港の税関の中で唯一現存する明治時代の建物です。
昭和44年に国の重要文化財に指定されました。
にぎわい市場ピアBandaiには、日本海でとれた鮮魚や地場の野菜、果物・肉・米・酒など新潟の名産食材がそろい、市民の台所としても役立つ観光スポットです。
1時間程度しか時間が取れない方には、JR新潟駅南口のぽんしゅ館をお薦めします。
ワンコインで3種類の地酒を試飲できる利き酒コーナーや南魚沼産コシヒカリで作った爆弾おにぎり他、新潟の名産品や隠れた逸品に出会えます。
また朱鷺メッセの高層ビルの5階には新潟県立万代島美術館、そして最上階には展望台があります。
お忙しい先生方には近場でもお楽しみいただけます。
半日程度でも時間があれば是非市内の散策にお出かけください。
酒・味噌・麹など発酵のまちめぐりも新潟ならではの観光コースとしてお薦めいたします。
峰村醸造は創業1905年(明治38)年の味噌蔵。伝統と現代が融合したスマートな外観は、江戸後期から明治初期の土蔵をリノベーションしたもの。味噌と漬け物で有名で、ショップも併設。
今代司酒造(いまよつかさしゅぞう)は、新潟県唯一の純米比率100%の酒蔵。酒蔵見学ができるほか、試飲しながらお酒が選べる直売所もあります。
古町糀製造所蔵座敷店は大正時代初期に造られためずらしい2階建ての土蔵が店舗となっています。数ある糀ドリンクやジェラート、週末限定で糀や味噌のプリンなどが味わえます。
アフターコンベンションとして週末に時間が取れるのであれば、弥彦村の彌彦神社や近隣の温泉にもお立ち寄りください。
新潟ワインコースとは5軒のワイナリーが集まる注目スポットです。
新潟の旨いものとして挙がるのは、まずは「米」。そして日本海の「魚」。
その両者をギュッと握った寿司を食べずして、新潟の食を語ることはできません!
また、おいしい酒づくりの条件は、米、水、気候、風土。
よく「淡麗辛口」と表現される新潟の酒は、料理と全体が調和するような深い味わいを持つのが特徴です。
旧繁華街の古町には、江戸から続く老舗やカジュアルなお店まで軒を連ねています。
心行くまで新潟のグルメ、新潟の夜をお楽しみください。
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