第14回日本不安症学会学術大会 会長挨拶
この度、第14回日本不安症学会大会長を拝命しました、杏林大学の渡邊です。
2022年5月21-22日に開催される本大会は、コロナ禍ということもあり、東京の浜松町コンベンションホールにて、ハイブリッド形式で開催する予定です。
浜松町は、東京駅からも近く、また羽田空港からモノレールで一本と、全国から集まる方にとってもアクセスのよい場所です。これまで精神科関連の学会はあまり開催されたことが無いと記憶しておりますが、近くには東京タワー、芝大門、浜離宮、レインボーブリッジがあり、銀座や六本木にも近く、大変よい立地となります。
本大会のテーマは、『「不安」再考 ~困難を経て見えてきたその重要性~』としました。我々が経験したことのない新型コロナウィルスの蔓延により、日常生活は一変し、不安を呈するケースの増加が示されています。実際、先の見えない状況の中で、感染に対する不安、将来に対する不安、経済的な不安、したことも出来ないもどかしさ、さらには強迫症状の悪化など、挙げ出したらキリがないほど、不安症状や強迫症状、トラウマ関連症状などのメンタル不調を来たしやすくなっています。この厳しい時代において、不安関連の症状にはかつてないほど関心が集まっており、その重要性も再認識されています。そのような中開催されるこの学会は意義が大きいと考えており、また注目されていることを実感しております。
現在はまだ混沌とした中ではありますが、2021年9月に社交不安症のガイドラインも発表され、その他の不安症関連のガイドラインも順次発表される予定です。また、本会が開催される頃には、こうした問題に対して様々な知見も出ていると推測されます。この難局を多職種の方々で乗り切り、そして未来に希望をつないでいく、その一助となるような大会に出来ればと考えております。
今回の大会は、ハイブリッド方式です。実際の会場で多くの方とお会い出来れば幸いですが、遠隔でも最新の技術を駆使したシステムを活用し、会場でもご自宅でもそして職場でも、どこにいてもまるですぐそこでミーティングをしている感覚となるような仕組みをご提供する予定です。またシンポジウムなどについても、参加者の方には大会終了後もオンデマンドで視聴できるようすることを予定しており、より多くの方にご参加いただければと思います。
是非とも多くの方のご参加をお待ちしております。
第14回日本不安症学会学術大会
大会長 渡邊 衡一郎
杏林大学医学部精神神経科学教室