ご挨拶

　この度、第27回日本精神科救急学会学術総会を、2019年10月18日(金)～19日(土)の2日間に渡り、宮城県仙台市の仙台国際センターにて開催することとなりました。伝統ある本学会を杜の都仙台において執り行わせていただき、同志の皆様方と集い交流させて頂くことは、大変光栄でありこの上ない喜びでございます。

　今回のテーマは、「地域生活を見据えた精神科救急医療の在り方」とさせて頂きました。多くの精神科病院では長期入院者の地域移行を積極的に推し進めており、地域の中で精神障害者がいかに安心して生活できるかは、その地域における精神科救急医療体制の充実度によるところが大きいように思います。仙台の大会においては、精神障害者の地域生活を見据えたうえで、我が国の精神科救急医療がいかに在るべきかについて議論を深化させ、今後の精神科医療の方向性を指し示すことができればと考えております。また、東日本大震災後に被災県で主催する初の学術大会であることを踏まえ、震災後のこころのケアに関連するシンポジウムも企画させて頂きました。多方面から活発なご議論を頂戴できますことを心よりご期待申し上げます。

　伊達政宗が築き上げた杜の都仙台は、街の中心に清流広瀬川が流れ、文字通り緑溢れる自然豊かな街であるとともに、東北地方の中核をなす政令指定都市としての華やかさも兼ね備えております。さらに、10月の宮城は紅葉がひときわ美しく、秋晴れの日も多く、木々の彩り、食の味わい、街の佇まいと、どこをとっても宮城らしさが十分に堪能できる最高の季節であります。芭蕉の句にも詠われた松島、山寺など史跡巡りをするもよし、秘湯の秋保温泉、作並温泉で日頃の疲れを癒すもよし、山好きの方は紅葉の蔵王連峰で清々しさを満喫されるのも一興かと存じます。この機会にぜひ、宮城・仙台の自然と食文化、風情を御堪能頂ければ幸いです。

　本学術総会にて多くの皆様にお会いできますことを心より楽しみにお待ちしております。