司 会 | : | 荒木 靖三 | (社会医療法人社団高野会 くるめ病院) |
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岡本 康介 | (医療法人恵仁会 松島病院 大腸肛門病センター) |
深部痔瘻の術式選択には術前の病型,病巣の広がり,原発口の状態,肛門括約筋機能など様々な条件を考慮する必要があり,その治療には根治性が高くかつ十分に肛門括約筋機能が温存されることが求められ,特に肛門括約筋機能温存に対する思いは患者と術者の共通の重要な課題と考える.そのなかで深部痔瘻に対するハンレイ手術と肛門括約筋温存術にはそれぞれメリット,デメリットがあり,施設や術者によっても術式の選択基準,手術に対するこだわりやポイントに違いがあると思われるが,本テーマをもとに演者が考える術式の選択基準・条件,術式のポイント,術後の合併症,主に肛門括約筋機能の術後変化,患者の満足度などの成績の提示のほか,治療に難渋した症例に対する工夫や再発時の対処方法などを紹介していただき,深部痔瘻の治療成績向上と患者のQOL向上に繋がる治療ストラテジーを論じていただきたい.