学術大会長挨拶

ご挨拶(第4報)

第62回日本人間ドック学会学術大会

第62回日本人間ドック学会学術大会

学術大会長 那須 繁(総務担当理事)

特定医療法人財団 博愛会 理事長

 昨年来のCOVID-19パンデミックは、日常生活を始め、政治、経済、文化、スポーツ…そして、医療とあらゆる分野に甚大な影響を与え、我々は「十年ひと昔」から「一年ひと昔」と呼ぶに相応しい程の社会の激変を経験してしまいました。このように困難な社会情勢の中、健診・予防医療に携わる皆様方におかれましては、感染防止対策に万全を期し、疾病の早期発見・早期治療、健康の維持増進という社会的使命を果たすべく尽力されていることに、まずもって心から敬意を表します。

 さて、この度令和3 年9 月10日(金)から24日(金)までの15日間にわたり、第62回日本人間ドック学会学術大会をWEB配信により開催いたします。昨年9 月の理事会におきまして、COVID-19感染の拡大を始めとした諸般の事情により、学会主催によるWEB開催の方針となり、急遽大会長に任命されました。短い準備期間でしたが、学術大会運営委員会を始め関係各位の皆様方のご理解とご支援のもと大会が無事開催されますことに、大会長として心から感謝申し上げます。

 今回の学術大会では、メインテーマとして〝2020年代の健診・予防医療を展望する~WITH/AFTER CORONA時代の変革への視座~〟を掲げました。1954年に我が国で初めて人間ドックが実施されて以来、60有余年が経過し、日本の健診事業は世界で類を見ない形で発展を遂げてまいりました。しかし、日本は未だかつて経験したことがないスピードで少子高齢化、そして人口減少社会を迎えつつあり、健診・予防医療には国民の健康の維持増進を通じて、いかに社会貢献していくのか明確な成果が求められています。さらに、AI技術やゲノム医療などの画期的なイノベーションは医療の姿を大きく変貌させようとしており、これらの技術に対して健診・予防医療がどのように向き合うべきか、我々は重要な岐路に立たされてもいます。本大会が、基調講演、理事長講演、特別プログラム、シンポジウム、パネルディスカションなどを通じ、様々な立場からの情報発信や活発な討論の場となることで、2020年代の健診・予防医療の進むべき道筋を考え、着実に歩みを進めるための推進力となればと願っています。

 また、今回はWEB開催の利点を最大限に活かし、ご意見ご要望を参考にしながら招請講演7 講演、教育講演18講演、特別企画7 企画、委員会企画9 企画など多彩なプログラムを企画いたしました。特に、普段は学術大会に参加する機会の少ない看護職、技師職、事務職などの皆様方にお役立ていただける内容が多数揃っております。さらに、一般演題ではCOVID-19関連の演題を多数応募いただき、「WITH/AFTER CORONA時代の人間ドック・健診」というカテゴリーを設け、配信する予定にしております。職種を問わず、健診・予防医療の現場に従事される皆様方の日々の現場で大いに役立つ、実践的な学術大会となるものと期待しております。

 最後に重ねてではありますが、本大会の開催に際し、多くの皆様方にご支援ご協力を賜りましたことに心から感謝申し上げ、第62回学術大会の成功と日本人間ドック学会の発展を切に願いまして開催のご挨拶とさせていただきます。

2021年8月吉日

ご挨拶(第3報)

第62回日本人間ドック学会学術大会

学術大会長 那須 繁(総務担当理事)

特定医療法人財団 博愛会 理事長

 第62回学術大会WEB開催まで2ヶ月余りとなり、大会事務局始め関係者一同鋭意準備を進めているところです。本誌におきましては、前回学会誌(Vol.35 No.5)に掲載いたしました第2報以降、新たに追加されましたプログラムにつきましてご案内申し上げます。

 まずは、特別講演として青山学院大学教授 福岡伸一先生に「生命を捉えなおすー動的平衡の視点から」と題してご講演いただきます。皆様もよくご存じの通り、福岡先生は分子生物学の第一人者であり、生命体とは何かという問いに対し動的平衡論を提唱されています。また、一般向けの著作や新聞雑誌の連載など多方面でご活躍になられ、今回の新型コロナウィルスのパンデミックに際しては、生物学者の視点から「コロナ時代をどう生きるか」といったメッセージを発しておいでになります。WITH/AFTER CORONA時代を生きる我々にとって示唆に富むお話を拝聴できるものと期待しております。

 次に、LIVE配信に関するご案内です。昨年来、全プログラムをVOD配信の予定で準備してまいりましたが、配信環境が整ってきたことから、2つのプログラムのLIVE配信を決定いたしました。1つ目は大会初日9月10日(金)午後のプレナリーセッションで、学術大会運営委員会委員長の岩男泰先生の座長のもと、評価の高かった一般演題の発表、ならびに質疑応答をLIVE配信いたします。プレナリーセッションは、当学会が学術団体として発展していくためには欠かせない重要なセッションであり、今後の研究の糧として多数の皆様方のご視聴をお願い申し上げます。

 また、大会最終日9月24日(金)午後には学術大会を総括する意味を込め、パネルディスカッション“2020年代の健診予防医療を展望する~WITH/AFTER CORONA時代の変革への視座~”をLIVE配信いたします。パネリストは、特別プログラムやシンポジウムの座長の先生方にお願いし、視聴者の皆様方からのご意見を紹介しつつ、我々健診・予防医療関係者が今後取り組むべき課題や方向性を共有できる機会にしたいと考えております。コロナ禍により一堂に会して議論を交わす場が激減する昨今ですが、LIVE配信が皆様にとって貴重な意見交換の場となり、第62回学術大会がより有意義なものとなることを期待しています。

 新型コロナウィルス感染拡大はいまだ歯止めのかからない状況ですが、ワクチン接種の推進などにより1日も早く終息いたしますことを願いつつ、第62回学術大会第3報のご挨拶とさせていただきます。

2021年6月吉日

ご挨拶(第2報)

第62回日本人間ドック学会学術大会

学術大会長 那須 繁(総務担当理事)

特定医療法人財団 博愛会 理事長

 例年であれば桜のたよりとともに希望に満ちた新年度を迎える時期となりましたが、今年はいまだ終息の兆しが見えない新型コロナウイルスの災禍により苦難に満ちた日々が続いております。会員の皆様方におかれましても、気の休まることのない日々をお過ごしのことと拝察いたします。

 当学会におきましても、いまだかつて経験したことがない環境下での運営に試行錯誤を重ねております。特に、昨年11月に開催されました第61回学術大会は、横浜での現地会場開催から急遽WEB開催への変更を余儀なくされましたが、荒瀬康司大会長始め関係スタッフの皆様方のご尽力により、無事終了することができました。第62回学術大会もWEB開催となりますが、学会主催として「2020年代の健診・予防医療を展望する~WITH/AFTER CORONA時代の変革への視座~」をメインテーマに掲げ、社会が変革を余儀なくされる時流において当学会も力強いメッセージを発信するべく、理事会、各委員会、ならびに事務局の総力を挙げて、遅滞なく準備を進めております。

 この第2報におきましては、学術大会のプログラム概要をご案内いたします。今回はWEB開催の利点を活かし、特別プログラム7講演、招請講演7講演、教育講演19講演、特別企画6企画、委員会企画9企画、一般演題、プレナリーセッション、各研修会、市民公開講座など、多数のプログラムを企画することができました。これもひとえに、学術大会の趣旨をご理解いただき、ご協力下さいました演者、座長、コーディネーターなど多くの皆様方のおかげであり、この場を借りまして心から御礼申し上げます。尚、開催概要やプログラム内容の詳細につきましては、第62回学術大会HPにて最新情報を随時ご提供いたしておりますのでご参照下さい。

 2021年4月1日(木)より参加登録を開始しますが、WEB開催における新しい試みとして、今まで学会に参加する機会の少なかった健診事業に従事する看護職、技師、事務職などの皆様方にも視聴して頂けるよう、視聴用ID・パスワードを共同利用できる施設単位での登録を新設いたしました。プログラム内容も対象職種の多様性を図り、参加者の皆様それぞれに最新の情報をお届けし、日々の業務に役立てて頂ける企画を多数準備しております。新型コロナウイルス感染の影響により、健診・医療機関にとりましては厳しい経営状況が続いておりますが、是非施設会員としての参加登録をご検討頂けますとお願い申し上げます。

 学術大会開催まで5ヶ月となりましたが、関係者一同、引き続き粛々と準備を進めてまいります。ワクチンなどの対策により新型コロナウイルス感染が1日も早く終息いたしますことを願いつつ、第62回学術大会のご案内(第2報)のご挨拶とさせていただきます。

2021年3月吉日

ご挨拶(第1報)

第62回日本人間ドック学会学術大会

学術大会長 那須 繁(総務担当理事)

特定医療法人財団 博愛会 理事長

 2020年9 月の第4 回理事会におきまして、第62回学術大会長を拝命いたしました。COVID-19感染の終息が見通せない状況下において、第61回学術大会に引き続きWEB開催となりますが、学会主催として理事会、学術大会運営委員会を始めとした全委員会、ならびに学会事務局の総力を挙げ、遅滞なく準備を進めて参ります。

 当学会は、1959年「短期人間ドック医療担当者講習会」として産声を上げて以来、人間ドックなどの健診事業の普及・発展を通じて、国民の健康の保持増進に貢献すべく活動してまいりました。ご承知の通り、わが国では人口減少社会の到来とともに、健康寿命の延伸が国家的課題となり、健診や予防医療を始めとした保健事業に期待される役割は年々大きくなっております。さらに、COVID-19感染の影響により、人々の健康に対する向き合い方が変容する現在、当学会も健診・予防医療領域における新たな知見の蓄積や情報発信などを通じて、更なる社会貢献を果たしていく必要があります。

 第62回学術大会では、メインテーマに「2020年代の健診・予防医療を展望する~WITH/AFTER CORONA時代の変革への視座~」を掲げ、会員のみならず社会に対しても、学会としての力強いメッセージを発する機会にいたしたいと考えております。

 WEB開催の利点を最大限に活かし、全国津々浦々の健診・予防医療に従事する皆様方に多数ご参加いただき、満足していただける学術大会になるように最善を尽くしてまいります。何卒、ご理解ご支援の程をお願い申し上げます。

2020年12月吉日